僕と英語の旅

英語って旅みたいなものだと思うんです

How are you? に真面目にその日の体調を答えていた僕。

定番の挨拶である "How are you?" ですが、
日本で習う回答は "I'm fine. Thank you, and you?"がまだまだ主流でしょう。
そして、これはネイティブはほとんど使わないのも、
今となってはありとあらゆるメディア媒体で紹介されていますね。

「 "I'm fine. Thank you, and you?" なんて言わないことは知ってるさ。」

と、得意気になっていた英語初心者の頃の僕が、
"How are you?" の返しに真剣に悩んでその日の状態を事細かに答えていた時のお話です。

How are you?は健康診断じゃない。

学校が始まった頃。
毎回、教室に入ると席はほとんど埋まっている。

そう、僕はいつもギリギリなのである。
休むことを知らない時計の針は、その無機質に尖った先端で僕の怠惰ネスのかわいいお尻をいつもつついてくる。

そして席に着くと、隣の生徒が話しかける。
”Hi, how are you?"(近い関係になると "What's up?""Hi" が普通。)
そして僕は答える、
"You know, since the temperature gap between day and night is quite big these days, my nose has been running so bad....(blah blah blah)"
(ほら、最近は寒暖の差が激しいから、鼻水がもうずっと止まらないよ…)

こうして、いつも僕は僕の体調と向き合い、診断し、コンディションを明確に伝えようとしていた。それは健康診断だった。

そして、真理にたどり着くまではそうも時間は掛からなかった。

僕は聞き返す。 ”How are you?"
彼は答える。  ”Good."

んん、あれ、、あれれ?
短い。短すぎる。

脳の処理が追いつかない僕を気にも止めず、
彼の目線も意識もすでに前のホワイトボードに向かっていた。

こんなことが何度かあり、僕はハッとする。
誰も僕の体調を聞いているわけじゃないんだね、そうだったんだね。

How are you? は単なる形式。

そうとわかれば話は早かった。
”How are you?" -- "Good."
ひたすらこれを繰り返せばいいのだ。

この答えにたどり着いた僕に
感情なんてもうどこにもなかった。
"How are you?"と聞かれれば、”Good."が出てくるだけのロボットだ、パブロフ犬だ。

逆も同じだった。
"How are you?" なんて聞いた後は相手に興味なんて微塵もない。
その質問をした時点で僕の役目をまっとうしたからだ。

しかし、中にはこう答える人もいた。
”Excellent!" や "I'm so great!"と。
すると僕はまたハッとする。
当然のように ”Good.” の返答を予期していたから、
イレギュラー対応なんてできない。
「はははは、、、」
愛想笑いが僕の精一杯だった。

挨拶と返答例。

現地で住んでいた時によく聞いた挨拶は
• "How's it going?"
• "How's everything?"
• "What's up?"
• "How's life?"

などが最も多かったです。

返答としては
• "Good. Good." (2回繰り返すと一回いうだけより印象は柔らかいです。)
• "Can't be better!" (これ以上ないくらい良いよ)
• "Not much." ("What's up?"への返答として使われます)
• "Dying...." / "I'm done." (もうだめ。っていう人もたまにいます。)
• "Starving!" (お腹ペコペコ!とか状態を伝えてもOK)
• "Still sleeping." (ん?まだ寝てるよ。っていう人もいる。僕もよく言う。)

必ず会話が生まれる。

日本でお店に入ると必ず、「いらっしゃいませ。」と迎え入れてくれる。
あ、これは迎え入れてくれているのではなくて、挨拶か。形式上の彼らの役目なのか。

となると "How are you?" と何ら遜色はないことに気づく。

しかし決定的に違うのはここからだ。
"How are you?" を無視することは基本的にない。
何かしらの返答をして完成されるのだ。

僕はこの文化がとても好きだ。
友達でも知り合いでもないが、必ずそこでは会話が生まれる。
どちらかからの一方通行ではない。
人種が違っても、
年齢差が大きくても、
体中にタトゥーが入っていても、
関係ない。必ず会話が生まれる。

そしてお店を出る時には
"Have a good day."「素敵な1日を。」と言ってくれる。
それに対して、
"You too."「あなたもね。」と答える。
形式であろうがなかろうが、とても好きな文化だったと僕は知る。

まとめ

いかがでしたでしょう?
始めは健康診断だった僕の返答は、単なる形式と化すが、気付くとしっかり特有の文化に魅せられていました。
日本でも「いらっしゃいませ。」に対応するこちら側の挨拶が作られる日も来るのでしょうか?

How are you? だけでこんなに書くとは思ってませんでした。

あなたは How are you? にどう答えますか?
コメント・質問お待ちしています。

それではまた次回。
Good night 🌙